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あさはかな深掘り

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2015年 06月 25日

青が散る

最近、訳あって
知人と青春時代について
お互いのそれをあかしあったのだが
いやはや、この年になると
本当にね、青春時代は美しく思えるものだな。本当にそうだったんだな。


美しく、と、いうと語弊があるかもしれない。
みっともない。酷い。苦しい。あんなことしなきゃ良かった、あんな人とは出会わなきゃよかった。

と、当時思い悩んだようなこと程「青春だったのだな」と、そこに2度と戻ることのできない切なさが痛きもちいい。

できごとひとつひとつが
大切な宝物のように感じられるので
みなさんも、機会があったら青春時代の痛みを日にあててみてください。

そして、わたしのような感覚に陥ったとすれば、年齢を感じてください。笑。


そんなような話をしていたら
そこには、当時の君の恋人がいるよと、
この、青が散るという小説をすすめられた。




青が散る_f0126981_14150343.jpg




新設の大学に入学した若者たちが、
テニス部をいちから創りあげていきつつ
そこに取り巻く、恋愛模様とか友情とか
を描いた小説…とかいうと、まったく読む気になれないでしょう。うん、わたしも勧められなければ読まなかったよね。


あの年頃の男の子たちって
どうしてあんなに純真に女の子のことを
好きで好きでたまらなくなってしまうんでしょうね。
そして女の子たちはその思いを裏切って
勝手に成長してしまう。

物語は、主人公の燎平の夏子への思いがメインになっている。
燎平は、夏子のことが好きで好きでたまらないのに、どうすることもできない。
じぶんから手を伸ばすこともしないでいるうちに、夏子は別の恋に落ちてしまう。
しかし、やっと、チャンスが訪れた。
でも…

燎平は…あれは…なんだったんだろう。
多分、燎平も、もとの燎平では、もうなくなっていたのでしょうね。
そして、次の段階に向かって歩きはじめたのでしょう。


若者が大人に変わる束の間に起こる出来事は、ひとつひとつがとても重要な意味を成す。
それによって、考えかたや大事なものが変わっていって、そして、大人になるものなのかもしれない。


作中で、燎平も傷つき、後悔することがあるんだけど
彼がわたしくらいの年になったときには
その傷や後悔こそを
青春だったのだな、と、痛きもちよく思い出すのかもしれません。




そして、多分、みなさんの当時の恋人も、ここにいるんじゃないかな。





。。。。。。



by spatspipin | 2015-06-25 01:08 | くみごと


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